EFestival

1遠野巡灯篭木

動物、妖怪、死者の魂まで、「異界のものたち」の気配が色濃く残る土地、岩手県遠野市。 柳田国男の『遠野物語』において、カッパやザシキワラシといった妖怪伝承が記録されたこの地域には、いまもその気配が色濃く残っています。「遠野巡灯籠木(トオノメグリトロゲ)」は、そんな異界の地・遠野において、数百年の歴史を持つ郷土芸能と現代カルチャーを織り交ぜ、音楽、芸能、食、語り部たちの声を媒介として、目に見えぬものへの想像をめぐらせるツアー&ライブイベントです。

遠野巡灯篭木


アーティストとのコラボレーションに影響されるように2023年に実現した、遠野市内2団体による共演。2023年の遠野巡灯篭木のフィナーレとして、張山しし踊りと板沢しし踊りの2団体がはじめて一緒に踊った。シシ踊りは遠野市内に中断中も含めて17団体あるものの、同じ「シシ踊り」といえど、演目、リズム、振り付けが異なるため、一緒に踊ることは極めて難しい。居住エリアの遠い張山と板沢では、なおさら踊りの共通点も少ない。

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札幌を拠点に国内外で活躍する音楽家のKuniyuki Takahashiと、遠野の遠野郷板沢しし踊りのコラボレーション。

2021年の遠野巡灯篭木から参加しているKuniyuki Takahashi。2023年夏の遠野巡灯篭木では、板沢しし踊りの奥義ともいえる演目「四つがかり」に即興で音を重ね、会場を熱狂の渦へと巻き込んだ。

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「初めて観た時のこと。白いカンナガラが震え、釣りあがった銀の目が炎を映す。太刀を持つ武者を今飲み込まんとする怪物の形相に息を呑み、その掴みどころのないリズムとステップに瞬きを忘れ見惚れていた。

心に大きな疑問が浮かぶ。この怪物はなんだ?「しし」の二文字に含まれる、鹿、猪などの四つ足の獣。いや、それだけでこんな造形になるのはおかしいだろう。異様だもの。立ち姿は、むしろ白髪の魔女のようだ。真っ先に思い出したのはバリのランダだった。

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国内外で活躍するサウンドクリエイターyosi horikawa / daiusuke tanabe の二人と、『遠野物語』序文にも登場する「張山しし踊り」によるコラボレーション。 2022年夏、yosiとdaisukeは電波の届かない遠野のスタジオに一週間滞在し、土地の気配を感じながら新たなシシ踊りのビートを創作した。

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遠野巡灯篭木2024に合わせて制作された、遠野に根ざすキーパーソン総勢16名によるオーディオガイド。語り手はシシ踊り継承者、学芸員、神職、観光ガイド、語り部などで、かつて遠野を訪ねた民俗学者たちを追体験するかのように、土地の物語を聴くことができる。遠野の風土・文化にまつわる「声」は、きっとこの地を訪れる旅人を先導してくれることだろう。(Spotify Podcast)

オーディオガイド出演者:
佐々木慎一朗(板澤しし踊り・踊り手)、佐々木国允(板澤しし踊り保存会会長)、新田盛(張山しし踊りのしし頭制作者)、新田勝見(張山しし踊り元会長)、阿部和美(遠野市観光協会)、富川岳(富川屋)、前川さおり(遠野市立博物館・学芸員)、菅田幹郎(レストランおのひづめオーナー)、大橋進(地域史研究家)、田仲美季(ローカルプロデューサー)、多田宣史(遠野郷八幡宮・禰宜)、菊池孝二(遠野郷神楽保存推進協議会・会長)、林英道(善明寺・住職)、多田陽香(遠野ふるさと商社)、石倉敏明(文化人類学者)
インタビュアー・ディレクション:ドミニク・チェン(一般社団法人Whole Universe)
編集協力:桜井祐
アートワーク:永沢碧衣

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EPublishing

4Birth by Sleep

かつて民俗学者の柳田國男が記録した岩手県遠野に伝わる逸話、伝承などを記した『遠野物語』。その序文と最終話に登場する郷土芸能「シシ踊り」は、人と自然との争いと調和、そして死者を含めた万物への供養と祈りを表現しているとされる。今も鳴り響く太鼓と笛が、遠野という土地で400年に渡って積み重ねてきた音と弔いの記憶を現代の音楽家たちが紐解いていくことはできるのだろうか──。『遠野巡灯篭木 / トオノメグリトロゲ』 プロデューサー 塚田有那の眼に映る3年間を記録したドキュメンタリー短編作品。

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シシの担い手となって踊る日々が、解き明かしていく『遠野物語』に秘められた謎。いつしか周囲に生まれる、奇跡のような出会いと物語——

民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行い、いま各界から注目を集める若きプロデューサーが10年にわたるリサーチと実践、そして研究者との協業をもとに熱量を込めて書き下ろした、渾身のデビュー作。この本を読まずして遠野は語れない。民俗学の聖地に新時代をもたらす物語がいま始まる!

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EPublishing

2Dialogue with Anima

妖怪伝承で知られる岩手県・遠野市を舞台に、日本土着の死生観について訪ね歩いた短編ドキュメンタリー作品『DIALOGUE WITH ANIMA』民俗学者・柳田国男の著した『遠野物語』で知られる岩手県遠野市で撮影された短編ドキュメンタリー映像作品。古くから河童や座敷童子などの妖怪伝承が残るこの地域には、「死者の魂はすぐそばにいる」といった土着の死生観がいまも強く根付いている。遠野市博物館の学芸員や遠野八幡宮の宮司、郷土史家、遠野で活動するプロデューサーなど、地域文化に深く関わる5名にインタビューを行った。そこで見えてきたのは、動物と人の間を行き交う「シシ踊り」、魂の存在、死者の供養、厳しい自然環境のなかで祈り続けた土地の姿――。

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主人公はいない。長編小説でもない。ファンタジーでも、迷信でもない。もう一つの世界をめぐる、本当の話。

構想7年。河童、ザシキワラシ、天狗。日本民俗学の夜明けを告げた歴史的名著『遠野物語』を、かつて10ページで挫折した著者がおくる、絶対にくじけず、楽しく深く明快に学べる、はじまりの一冊。さぁ、めくるめく物語の世界へ!

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